医療・介護の働き方を変える!ICT・DXによる業務効率化とは?
「記録や報告に追われて残業が減らない」「もっと利用者さんと向き合いたい」――そんな声は、病院や介護施設で働く多くの方から聞かれます。
近年、医療や介護の現場でも ICT(情報通信技術)やDX(デジタルトランスフォーメーション) の導入が進み、業務の効率化と働きやすさの両立が大きなテーマになっています。
ここでは、ICT・DXの具体的な取り組みと、それが医療・介護職にどんなメリットをもたらすのかをご紹介します。
ICT・DXとは?
ICT(情報通信技術):電子カルテ、タブレット入力、オンライン会議システムなど、データや情報を効率的に扱う技術。
DX(デジタルトランスフォーメーション):ICTを活用して、業務そのものや働き方を変革すること。
病院や介護施設では、記録や情報共有をデジタル化し、スタッフがケアに集中できるような仕組みづくりが進んでいます。
医療・介護現場での具体的な事例
医療現場
電子カルテの普及:医師・看護師間での情報共有がスムーズになり、重複入力や転記作業を削減。
バイタルサイン自動記録:測定機器からデータが自動でカルテに反映され、記録ミスを防止。
ナースコールのスマホ連動:移動時間を減らし、迅速な対応が可能に。
介護施設
介護記録アプリ:タブレットで介護内容をその場で入力でき、紙記録よりも簡単・正確。
見守りセンサー:ベッドの離床や転倒を自動検知し、スタッフの巡回負担を軽減。
物品搬送ロボット:配膳やリネン運搬を自動化し、介護士がケア業務に専念できる環境を実現。
医療・介護職にとってのメリット
ICT・DXの導入は、現場で働く職員の負担を大幅に軽減します。
残業時間の削減
記録や報告業務が効率化され、定時退社しやすくなります。
利用者や患者に向き合える時間の増加
ケアや看護本来の仕事に集中でき、やりがいが高まります。
ヒューマンエラーの防止
自動記録やセンサー活用により、ミスが減り安全性が向上します。
キャリアアップの機会拡大
オンライン研修やeラーニングで、自宅から最新知識を学べる環境が整っています。
転職活動で注目すべきポイント
求職者の皆さんが転職先を探す際には、「ICT・DXの導入度合い」をチェックすることが重要です。
介護記録が紙か、タブレットか
見守りセンサーやナースコールのデジタル化が進んでいるか
教育や研修にICTを活用しているか
働き方改革(残業削減やシフト調整)とセットで取り組んでいるか
面接や施設見学でこうした質問をしてみると、現場の働きやすさや将来性を見極めやすくなります。
今後の展望
これからの医療・介護現場では、AIやロボットを活用したさらなる効率化が期待されています。
例えば、AIによる記録自動作成、遠隔診療やオンライン相談、ロボットによる搬送・清掃などが、看護師や介護士をサポートしていくでしょう。
こうした変化は「人を減らす」ためではなく、「人が本来のケア業務に集中できる環境をつくる」ためのものです。
まとめ
ICT・DXは、医療や介護の現場で働く人の負担を軽くし、より安全で質の高いサービスを提供する力を持っています。
「利用者・患者と向き合う時間を増やしたい」「残業を減らしてプライベートを大切にしたい」――そんな思いを実現するには、ICTやDXを積極的に導入している職場を選ぶことがカギになります。
